2012年3月27日火曜日

春景色

3月23日、高知市から日本最速の開花便り。
我が東津野界隈では、まだ風も冷たいし雪が来そう・・・。
この日は、予定通り高知市に行った。
案の定、留守に雪が舞ったのだそうな。(翌日も降雪あり)

朝の6時頃、風が強い。(昨日は、もっと強かった。)
梼原町太郎川公園の風に揺れるヤブツバキ。
スモモの花?風の合間に。( 津野町力石)
モクレンを見ようと、近くへ行ってみたら、
赤い傘が落ちていた。
(津野町旧葉山村)まだ新しそうだった。

旧葉山村でも、桜が咲いていた。
ここら辺でも、風は結構強かった。
”早う撮らんと散るかもしれん”と、急かされながら。
相当に寒い。かなり着込んで来たが、冷える。
この寒い中、花はあちこちで開いていた。
寒くても、春が来たら植物は動き始める。

孫が、咳をしている。気になる。
桃の花。

これから、花の下で昼食だとか、(高知城)
ひなたぼっこ。
高知市まで来るとさすがに暖かい。
老婆が動かず車の流れを追っていた。
 
午後の講演会を終えて家路につくころの
高知県民文化ホール前。彼らも帰りに着く。
今さらのごとく別れを惜しんでいる・・・?
日が落ちた。寒い。
山奥に帰って来た。カメラを持つのも億劫になる。
3月25日、これが最後の1枚。

講演会場で、職場のスタッフに会った。
「なんだか疲れているみたい・・・。」
疲れています。ランチ抜きで写真してたのです。
誰も、同情はしてくれません。
もとより、望んでもいません。
この日の更新は、無理でした。

2012年3月24日土曜日

峠越え


R197には、難儀な峠がたくさんある。
それでも、昔の『辞職峠』は、道路事情も含め、今とは全く
比較にならない厳しいものだった。くねくね道の山越えを
なんども繰り返し、「アメリカの道路は、真っ直ぐでデコボ
コもない・・・」長時間田舎のバスに揺られて転勤して来た
若い先生は、子どもにぼやいてみせた。

津野町高野の茶屋。
弁当は、安くてうまい。もちもうまい。
お店のスタッフ。
もし、近くに来たらぜひ寄ってみるとよい。
買い物はしなくても、この方達情報満載で
気さくに応じてくれる。
上の話はもちろん、下世話さらに・・・。
この几帳面に積まれた薪の壁を見ただけで暖かくなる。梼原にて
手前は、キノコ栽培の原木。
梼原町では、椎茸の栽培が盛んに行われている。
菜の花が咲いていた。
高知市では、桜が咲いたらしい。
明日、仕事の関係で高知市へ行く。花見もして来る。
バスを待つ小学生。
出勤時、毎朝見かける。
兄妹と祖母、じつは、3人とも顔見知りである。
梼原町太郎川の梅。
同じく太郎川。
最近、茅葺きの葺き替えをした。
一ヵ月くらい、ほとんど毎朝葺き替えの進捗状況を眺めていた。
頭領さんとは、親しくなった。
冷たい雨と激しい風。
四国山地のテッペンの方では、雪だったとか。
この道が利用されていた頃、向こうの家は食堂だった。
もちろん、今は誰もいない。

2012年3月20日火曜日

春雨

四国山地、四万十川の最上流の地。寒村ながら風光明媚。
     水も空気もたいへん美味い。
     この地に生活できることは、至極幸福なこと贅沢なことである。

高知県津野町で、一番空に近い家。

今日の日曜日は、家でごろ寝と決めていた。
習慣とは、恐ろしいもので5時にはいつも通り、目がシャキ!!
か細い雨が、小やみなく降り続く。すでに田圃の準備は始まっている。
早朝の雨はまだ冷たい。カメラを持つ手はかじかんでくる。
『春雨』と『春の雨』とは、意味合いを異にするらしい。
いささか理屈っぽいかも知れないが、ある書物によると、
「春雨は、3月のこやみなく降り続く雨のこと、1〜2月
の雨は春の雨という」のだそうな。本日の題を『春の雨』に
したかったのだが外野の注文にやむなくの・・・。
住む人の無く、雨樋から落ちる水が寂しい。 
梅の季節が去こうとしている。
桜の蕾が膨らんで来た。季節が急かす。
竹薮が、雨の重みに頷いて見える。 
雨の四万十川。もうすぐキシツツジが川の両岸に
咲き乱れ、山桜が彩りを添える。(この部分は、川のPR) 
雨が強くなって来た。すでに、背中はビショビショ。
このあと、車のエアコンで上着を乾かしながら城川まで。
雨に、恐れをなして取材の気力喪失。「帰って予定通りに
ごろ寝しよう。」は、たぬきの皮算用。
そのじつ、午後から妻の”お買い物”に付き合わされた。
建設中のトイレ?
この写真、今日の最初のショットでした。

杉内もホールトンもなかなかのものですね、マキさん。

2012年3月17日土曜日

早春賦、

『春なれや名もなき山の薄霞(うすがすみ)』芭蕉
四万十川源流域の早春。菜の花はむろん、梅や桃、ナズナなどの
草花たちも俄に賑やかになってきた。魑魅魍魎(ちみもうりょう)どもも蠢き始めた。
これからしばらくは、花と小雨に煙る山並みが美しい。

数年前、他人の勧めに身の程わきまえず俳句を齧りかけて
浅学を後悔する羽目になったことがある。それでも、こんな景色に
出会うと、『あのとき継続していたら・・・』と思うこと、
無きにしも・・・。
廃船無惨。

今が盛り。
薪の準備は、春に似つかわしくないかもしれないが、
現実は、食べ物にも旬が薄れて来ているし、まあいいか。
傘が無くても気にならないくらいの小さな雨が降っている。
3月1日解禁のアメゴ(アマゴ)釣り。
当方子どもの頃は、この川にこの魚もたくさんいたものだが、
今ごろは、どうなんだろう。
山の中に、まとまった集落あり。
遠くの薄霞に紅梅が真っ赤だった。

小学校の跡地があった。
雨が止んだ。
春光が、スーッと差して来た。
鳥がいた。
耕作の季節は近い。



2012年3月13日火曜日

四万十街道『ひなまつり』源流域編



前回は、梼原町から少し下流域だったので、
今回は、少し上流域。

尚、本日、予定通り福山市鞆の浦へ行ってきた。
鞆では、雨と寒さに祟られて、早めに帰ってきた。

津野町芳生野。
この地域の人たちは、たいへん仲良く楽し気に
『ひなまつり』している。
かつては、四万十川源流域のどこにでも見られた『流れ橋』だが、
現在では、ほとんどお目にかかれない。

じつは鞆の浦からの早めの帰宅は、幸運だった。
手持ち無沙汰に孫を連れて散歩がてら外に出た。
おかげで、近隣の素敵なおひなさまに出会うことに。
檮原町内、我が職場のすぐ近くの石油店にて。
余分な力みも無く、おひなさまが感じよく飾られていた。
シンプルに整理された背景のなか人形がより美しく見えた。
津野町郷。古民家の雛飾りを拝見しようとやってきた。

むかしは納屋。
さりげなく、手作りの二人が置かれていた。
入口の、センスよくお迎えの瓦のおひなさん。
さりげなく置かれたこの10人が、この奥に展開する深みを
予感させる。
伺えば、背景などもよく計算されておられるようで
人形のかわいい顔がより際立ってみえる。

孫は、遠慮会釈無く勧められたお菓子を食べいっている。
朱が、たいへんきれい。
胸躍らせて、古い門をくぐると、そこには期待を
遥かに超えたこの家の主のもてなしが待っていた。
見事な柱に誘われて上にと目を向ける。

もちろん立派な段飾りもあるが、うまく撮れないので
今回UPしていない。
主の夫は、眼科医だったそうで、ほとんど見えなくなっていた
老女の両眼を見事に復活させたそうな。この一対の抱き人形は、
その彼女の手作りで、治療のお礼にと贈られたものだとのこと。
馬小屋だったところ。
主の夫の父親も医師で、この家は彼の診療所だった。
この人は『赤ひげ』を地でいったようなお医者さんだった。
貧しい人に治療費を求めず、山道を馬に乗って往診したりと
現在では、想像もつかないような豪快なお医者さんだった。
私の父親は、たいへん懇意にしていただいていたので、私も
ご存命中は、ずいぶんかわいがっていただいたものだった。
左の方が、この家の主さん。
おひなさまの今年の公開は、本日で終わり、とのこと。
思い立って訪問したのだが間に合って幸運だった。
最後の訪問者が長居をして迷惑をかけてしまった。

3月11日、震災から1年。かつて4年間仙台に住んだ。
昨年は、毎朝一番に、新聞の犠牲者欄を見ていた。

2012年3月5日月曜日

四万十街道『ひなまつり』

雨の四万十街道をブラブラで行く。
        梼原町から旧大正町(現四万十町)方面へ。
        3月4日、午後1時過ぎまで親類の法事に出席。遠出には、
       中途半端な時間帯だった。
取材目的が『ひなまつり』ではなかったのだが、
街道沿いのおひなさんを覗きながら走ってみると
意外と楽しかった。

川船は、梼原町島中。
同じく島中にて、山口百恵さんに遇う。
旧大正町中津川あたり?

以下は、全てこの辺りにて撮影したもの。 
小雨が降り続く。
おかげで光は終日柔らかだった。
使い込まれた旧家の敷居がなんとなく懐かしく。
畑の隅に、何気に置かれた人形。
風景に見事にマッチして心憎い。 
道端に、並んだひな人形。
場所的には、この道を誰かが歩くといいのにな・・・。
人影のほとんど期待できそうもない道で”誰か”を待った。
女性二人が”誰か”になってくれた。
このお店は、以前酒屋さんだったそうな。
店先に並んだ人形に見入っていたら、
「どうぞ中で,休んで行きませんか?」と声をかけて
いただいて、どうせ遠慮を捨てた身なればと、お茶の
一杯も御馳走になりながら、中に飾られた立派な人形
をゆっくり拝見させていただきました。
この子達も、背景とうまくいっているかな、と。
山が小雨に霞んでちょっとばかり情感があるような。
小さな神社に、飾られた石製の人形。
歳月を想う板目が美しい。
前後するが、先の酒屋さんにセンスよく飾られたお雛さんたち。 
川の流れの中にも並んでいた。
この後、雨脚が徐々に強くなって行った。
傘が無い。

次の日曜は、鞆の浦へ行ってみようと思っている。