2012年5月25日金曜日

田植えの頃

山里は、一斉に田植えの季節を迎え、あっという間に去った。
『三丁目の夕日』の頃のそれは、それはそれはゆっくりしていた。
牛はウンコひりながらの代掻きと、苗代で育てた自前の苗は
ご近所仲良く助け合って手植えした。田植えの季節は長かった。
当時は、御馳走もいっぱい構えてのんびりやっていた。
思えば、子供ながらに田植えは楽しかった、いい時代だった。
私事、元農家の長男坊。

里の田植えを手伝うご近所さんは、いつのまにか
いなくなった。
昭和30年代、人は都会を目指した。
丁度、今の中国のように高度成長の波に乗せられて
若い人たちは都会へ集まって行った。
今、田舎暮らしに興味を持つ人たちが少しずつ増えて来た。
父親のかっこいい背中を見て後継者も育ちつつある。
機械植えのあとの補植。
ここは、手植えをする。
苗も配って、準備完了。
「これから、植えるキ、見て行きや。」
結構親しいおばあちゃん。 
Mさんも、ふだんから親しくさせてもらっている。
こどもさんには、無理にモデルになってもらった。
明るくて、人懐っこいたいへんかわいい子たち。
小雨が降る肌寒い日曜日の午前。この子たちは、朝から
炬燵にもぐってテレビを見ていた。
「田植えをやってや。」と頼んだら、「ええよ!」と
表に飛び出して来た。
翌朝

じつは、田植えの季節には、エピローグがあります。
いつも、見ているばかりだったので、挑戦してみたくなり
ついに、田圃を借りてしまいました。
次週、小さな田圃で、家族総出の田植えをやります。



2012年5月23日水曜日

金環食を見たぜよ


    『雨が降ればいいのに・・・』
    なんとも中途半端な空模様。曇りかな、雨かな?はたまた・・・
    晴天なら遠出の予定だが、こんなお空じゃ行ってみる気にもならん。
    いっそのこと雨が降ってくれたら、諦めもつくし、ゆっくり寝れる。

   以上は、前夜就寝前の正直な気持ち。

21日午前5時30分、目が覚める。
窓を開けてみた。雨は止んでいた。
空は、雲で覆われていた。布団の中で起きるべきか否か、
葛藤していたら、いつのまにか寝てしまっていた。
6時50分。
「どうするの、起きるの起きないの!?」
外を見ると明るい。
起きてみるワ。
空には、やっぱり厚い雲。
見えるかどうか分からんけんど
とりあえず、近場で太陽が見えそうな場所まで行ってみることにした.
東の空に、すでに欠け始めた太陽が見えた。
急ぎ、三脚を立てレンズにはフィルターをセット。
雲は、相変わらず厚そうなのだが、意外にも太陽は見えた。
すでに、眼鏡を準備した4〜5人の先客がいた。
金環日食。

起きられてよかったな、と。

次こそは、今回行けなかった内緒のところへ前日から行く。
少々天候が良くなくても観られる事を確認できたので、必ず行く。
次回こそは、良い場所で撮りたいと思う。
幻想的な、天体ショーは数分で終了。
終わってみれば、準備不足が残念でたまらん。

2012年5月17日木曜日

山里、季節は初夏

十数年も前、写真仲間が、春と夏の季節の分かれ目が
解りにくい、と呟いていた。確かに、他の季節の間には、
程度に差はあれそれなりに分かれ目らしきものがある。
この季節には、春も夏も交錯している曖昧さがある。
だから?
いや、拘ってみるほどでもないが、ただ今年は、気温が
低かったせいか、暖かくなったら突然、植物の目覚めも開花も
一気呵成に、といったようで季節の境界などとくに解らん。

初夏を、探してみた。

5月中旬、寒かろうが熱かろうが時計は勝手に動いている。
梼原町四万川、こどもの日はとうに過ぎている。
こいのぼりは、ちょっと疲れ気味で元気がなかった。
愛犬。
この犬、昨年乳がんの手術をやった、とのこと。
元気、じっとしない。
5月17日朝、苗も運ばれて、いよいよ田植え・・・。
田植えの様子は、想像するのみ。
顔は、酒焼けで元気そうに赤い。
1枚撮らしてよ、
きちんと、構えた。
「医者が、どう言うても酒はやめん!」
意志の強そうなご老人だった。
田圃に、施肥中。
職場までの早朝30分。田植えは、やっぱり想像するのみだった。

次の、日曜日には、どこかで田植えにも遇えるかも。
実のところ、田植えにそれほどこだわってもいないのだが、
また、この犬に撮らせてもらった(去年、掲載)。
よく吠える。尻尾だけは、健気に振ってみせた。

ちまたでは、この夏、電力不足で節電?%なんだとか、
我が家なんぞは、エアコンなしでも、清流四万十川の
心地よいせせらぎを聞きながら、川面をよぎってくる
涼しい風のおかげで、エコで贅沢な夏を過ごせる。
害虫どもは、『虫コナーズ』も、全く関係ないばあ、
ビックリするばあ飛んで来るけんど。
おかげで寝不足もするけんど・・・。
虫除け、虫さされの薬は、常備している。





2012年5月8日火曜日

源流の初夏

雨が上がった。大型連休の真ん中5月3日早朝。
今日は、まる一日取材にと明けておいたのだが、午後からは、
いつものことながら自由を奪われることになった。だからと
いって、歳のせいか大して不満でもない。諦めもよくなった。

津野町(旧東津野村)に、最後の清流四万十川の源流点がある。
この写真は、支流。それでも、四万十川の源流のひとつではある。
深い新緑の間隙にわずかに流れが見えた。(梼原町永野)
四万十川は、とかく下流方面がもてはやされる傾向がある。
源流域の景観は下流域に勝るとも・・・。
水はもとより、空気もきれい。

椿の落花。
珍鳥にも、時々お目にかかる。
簡単にモデルには、なってくれない。
せめてセキレイでも撮れたら、オレには上等。

折からの雨で増水した流れ。
この流域では、現在キシツツジが満開。
流れに反射するキシツツジのピンク。 
新緑に、朝日が射した。
淵があった。風で波打った。(梼原町親が淵)
橋から真下に向かって撮るのは、ちょっと怖かった。
津野町新田。
藤の花も今が見頃。左下はキシツツジ。
『住む人の心を映す四万十川(盗作)』